Series

Art Series List

wabi sabi series

日本の文化を空間に取り入れてもらいたいという思いから、日本の伝統色である和色を使用しています。
私は、自然豊かな土地で幼少期を過ごし、見慣れた景色の中にはいつも和を感じさせるものが存在しました。
四季折々に優しく色づく山々や、どこまでも広がる田んぼ。
そんな景色からは、”洗練されていない美しさ “を感じていました。
自然界と日本の文化にインスピレーションを得た伝統色で制作をすることは、
自分のルーツに触れ、日本を誇りに思う気持ちを強くしてくれる過程です。
また、こちらの作品には、ゴミとなるはずの茶殻やコーヒーの粕を再利用し、砂子という伝統技法を取り入れています。
伝統色や伝統技法を取り入れ廃材を使用することは、過去の遺産と現在の創造力を融合させる力強い手段だと考えています。

ichirin series

ペットを愛する人々は、彼らの健康と安全を最優先に考え、室内の植物を制限することがあります。しかし、花を飾ることは、インテリアとして空間を彩ることができ、同時に心を落ち着かせる手段になっている方も多いです。また、この作品では、日本の文化を空間に取り入れてもらいたいという思いから、日本の伝統色である和色を使用し、砂子という伝統技法を取り入れています。私の作品が、伝統と共にインテリアの一部となり、人間・動物がより調和した環境を築くための安全で健康的な選択肢の一つとなりますように。

Gold Line series

私はトルコを旅して、息を呑む美しさに足を止めることが何度もありました。ホテルから少し歩くと、静寂な空間の中で碧く澄んだ海が広がり、まるで時間が止まったかのような穏やかさを感じました。自然の美しさに触れることで、心が満たされ、新たな感性が目覚めます。作品を眺めている瞬間、日常の喧騒から解放され、内なる平穏が訪れるよう思いを込めています。この作品では、捨てられる予定の緩衝材を取り入れています。アートを通じて資源を有効活用することで、新たな価値を生み出し、使い終わったものへの想像力が駆り立てられることを目指しています。通常、ゴミは汚れや不快感を想起させるものですが、その本質を変え、あえてゴミとは対照的な心の安定と静寂さを作品で表現しました。

Flower series

大気が澄み渡り、遠くまでクリアに広がる壮大な景色を背景に、足元で咲き誇る弱々しくも美しい花々。みんなが景色に釘付けになる中、花を撮影していたのは私だけでした。きっと、とても強く大きな幸せの前では、小さな幸せは霞んでしまうものなのだと感じました。志を持つことは尊いことですが、手の届くところにも幸せはある。そんな思いを作品で表現しています。また、こちらの作品には、ゴミとなるはずの茶殻やコーヒーの粕を再利用しています。日に何度も廃棄されるそれは、私にとって追求する価値のある課題でした。初めてマチエールとして使用した時、その存在がとても過小評価されていたことに気付きました。廃棄されるものの可能性を見出すことで、行動が持つ力を感じます。この作品が、足元に咲く小さな花の美しさに気づくように、日常の中で取り組める小さな問題に目を向けるキッカケになれば幸いです。